MENU

2階級ダウン・50代部長から平社員に降格した保山さんは幸せだった

目次

2階級ダウン・部長から平社員に降格した保山さん

今回は、半導体商社で働く技術職の部長、保山さんが部長から平社員に降格した話をします。

保山さんは50台で技術部門の部長をしていますが、今回の人事異動で部長から平社員に降格してしまいました。

保山さんの経歴

前職は大手メーカーで通信機器の設計をしていました。

その経歴を活かして、半導体商社の技術サポート職として今の会社に転職したのです。

性格はとてもまじめで、担当者としては活躍してました。

その後、課長を経て部長になりましたが、今回の人事異動で2階級ダウンの平社員に降格となりました。

降格の理由

なぜ部長から平社員に2階級も降格したのかと言うと、

保山さんはコミュニケーション能力が低めで、部下や上司とうまく会話するのが苦手でした。

部下の課長からは文句を言われ、本部長からもいつもダメ出しされてました。

特に保山さんの部下の課長は、ひとくせある課長です。

一人は高値課長で、いつも人のあら捜しを行い、部下には公開説教や暴言を吐くなどパワハラに近い事をしています。しかも仕事はあまりせずに、部下に振るだけです。

もう一人は上田課長。この方は若くして課長になりましたが、技術を持っていて、仕事も良くできます。ただ自分と同じレベルを常に部下に要求するので、部下としてはついてくのが辛いようです。

本部長はどちらかと言うと温厚な性格で、保山部長に対してキツイ態度で接する事は無いのですが、

あまりにも要求した事に対して結果が出ないので、すでに2年前くらいからあきらめモードでした。

部長としては部をまとめる必要がありますので、このような部内がバラバラの状態では組織としてはうまく回りません。

まさかの下剋上

保山部長の部下の高値課長ですが、なんと部長に昇格する事になりました。

高値課長は野心家で、仕事はしないですが、社内の根回し帝王学には長けています。

社長や、常務にはしっぽを振り、飲みに行くたびに、「部長に昇格させてくださいよ」と直談判していました。

よく声の大きい人が出世すると言われてますが、まさにその通りだと思います。

さて高値課長が部長に昇格し、保山元部長が高値さんの部下になるのかと思いましたが、

さすがに会社側もそれはかわいそうと思ったのか、保山さんを他部署に移動させました。

保山さんは担当として、技術サポートの業務を行う事になりました。

保山さん年収激減?

さて、保山元部長は1000万越えの年収でしたが、担当者に降格し3桁年収になったのでしょうか?。

実は、担当者に降格しても1000万円以上の年収をキープしています。

ちなみに他の担当者の年収は3桁で1000万円なんて夢のまた夢です。

それなのになぜ保山さんは年収1000万円以上もらえるのでしょう。

保山さんの会社は、本部長クラスはAランク、部長クラスはBランク、課長クラスでCランクと、役職に応じた年収が決まってます。

ただ一度ランクが上がった後は、役職が外れても給料のランクは変わらない不思議な仕組みなのです。

昨今は同一賃金同一労働で、仕事内容が同じなら賃金は同じという考え方と完全に逆行してますよね。

なので保山さんは給料ランクはBランクを維持したまま担当職になったのです。

唯一給与が減額の鳴るのは、毎月部長手当としての5万円が無くなるので、年収60万ダウンとなります。

それでも余裕で1000万円は超えてます。

保山さんは幸せになった

部長時代の保山さんは、本部長からも、部下からもダメだしされ、つらい毎日を過ごしてましたが

今は担当者として活き活きとしてます。

なんせ、年収も下がりません。

一方辛い事は、部長と言う肩書、ネームバリューを失った事です。

あと周りの担当者からは、「なんで同じ仕事しているのに、保山さんだけ高い給料もらってるんだ」とやっかみの目で見られる事でしょうか。

実際に保山さん自身も「降格して良かった」と言ってました。

エンジニアはマネジメント職になりたがらない

保山さんにかかわらず、エンジニアは課長、部長などのマネジメント職を嫌がる人が多いのです。

人をまとめたり、管理する事よりも、技術の仕事をもくもくとやりたい人が多いので、昇格の話があったとしても断る人が多いのです。

よく名プレイヤーが名監督にはなれない なんて言われたりしますが、まさにエンジニアの仕事はそれが当てはまります。

過去にも昇格を嫌がる人に無理やりマネジメント職をやらせた結果、うつ病になり休職した人もいますし、いやになって転職、独立する人がいました。

まとめ

  • 担当の仕事が優秀でも、管理が優秀とは限らない
  • 会社によっては降格しても給料は減額幅が小さい
  • 自分の得意な仕事をするのが幸せ

「昇進を断ったら会社人生は終わりだ」、「降格したらもうお先真っ暗だ」なんて事は無く、

自分の心に耳を傾け、自分のやりたい仕事、やれる仕事を選ぶ方が幸せになれると思いました。

もちろん、保山さんの会社が恵まれているのかもしれません。

まずは自分自身の会社の制度を確認し、昇進を断る事や降格によるデメリットが少なければ

思い切って自分自身のやりたい業務を選んだ方が幸せになる事が分かりました。

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

40後半のサラリーマンです。
ソフトウェアエンジニアの仕事で100時間続きで倒れて入院。
知人に「残業時間が無い」と誘われ転職したが、まさかの激務で2度目の入院。
健康と自由な時間に憧れ、独立を目指してます。

コメント

コメントする

目次
閉じる